〈2004年 7月1日号〉
「あんやぁ、なんたってきまぁ焼けだごと」の「きまぁ」は 「漢方」の言葉の「肝」「胆」の由来かも?
【先生】ちょっと興味深い話なんですが、「なんときまぁ焼げでまんずハア…。」というふうに相談にいらした方がいまして…、 50代半ばからそれ以上の女性なんですが。
【記者】それって、なんですっけ?あれっ、聞いた事ありますね。
【先生】まぁこのへんの方言で「イライラ」とか「頭にくる」「もやもやして」ということでしょうかねぇ。これは、漢方の言葉の由来では、と思うんです。
【記者】あっ! なんとな〜くわかります。でもなんで漢方の由来なんですか?
【先生】漢方薬の中に「肝」「胆」の漢字の入ったものがあるんですよ。
【記者】どんなものが?
【先生】例えば、温胆湯(うんたんとう)、抑肝散(よくかんさん)、竜胆寫肝湯(りゅうたんしゃかんとう)、柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)、竹如温胆湯(ちくにょうんたんとう)など。中国漢方では「胆」は現代医学でいう「胆嚢」(たんのう)の働きのほかに、「決断をつかさどる」臓腑(ぞうふ)といわれ、人間の精神活動と関係が深いといわれているんです。
【記者】例えば?
【先生】夏の風物詩「肝だめし」なんかは「いざ出発!」に多大な決断を強いられるでしょう? あと良く使われる言葉で「肝っ玉かあさん」、気の弱い人に「肝っ玉が小さい」や、ヒヤッとしたときの「胆をひやす」など。
【記者】「肝」「胆」の漢字のつく言葉や漢方薬って、結構あるものですねぇ〜。
【先生】多分、「きまぁ焼げだ」という言葉は、怒る・イライラなどカ〜ッとする精神状態や体の症状から、漢方の「肝」、「肝が焼ける」=「きまぁ焼げだ」の方言に変化したのではと推測します。
【記者】要するに「きまぁー焼げだ」とか「きまぁー冷やしたじぇー」のときに漢方を上手に選んで「肝っ玉」を落ち着かせるのですね。
【先生】いやぁ〜方言上手だね〜!! 若いのに!!
【記者】うっ!! 田舎ものですから!!
●胃腸衰弱者の不眠・神経症、 特徴:胃腸の働きが弱く、水分代謝が悪い方のストレス症状に。
(せいかうんたんとう)
星火温胆湯
●血の道、更年期障害神経症、 神経衰弱、ヒステリー、不眠症、疲労症、 高血圧や動脈硬化による神経症、小児夜泣症。
(よくかんさんちんぴはんげ)
抑肝散陳皮半夏
●ストレスがかかっ てイライラ・カリカリ怒りやすくなった時、肝臓に負担がかかった時、下腹部が緊張する傾向があるものの次の症状:排尿痛、残尿痛、尿の濁り、こしけ。
(りゅうたんしゃかんとう)
竜胆寫肝湯
●あたまがのぼせてイライラするタイプの人は、加味逍遥散か星火逍遥丸と 開気丸の組み合わせ。
(かみしょうようさん)
加味逍遥散
●神経の高ぶり・ホルモンバランスを整え、イライラをしずめてくれる。生理不順にも効果あり。
(せいかしょうようがん)
星火逍遥丸
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