あさひ薬局の漢方で健康家族

【特別編】生活習慣を見直して、病気を未然に予防しよう!

〈2007年 6月1日号〉

 中国の漢方医学である中医学は「病気の予防」を第一に考え、そのための生活習慣や後天的な体質改善を行う医療です。薬による治療も行いますが、最近では「自分の健康は自分で守ろう」という観点から、家庭の医学として取り入れる人が増えてきました。

「気」「血」「水」が健康を支える三本柱

 中医学では、人の体は「気」「血」「水(津液)」の三つからなると考えられています。気は人が生きるために必要なエネルギー源、血は血液、水(津液)は血液以外の体内の水分のことを表しており、これらがバランスよく充実していれば健康。反対に、不足したり流れが悪くなっているときは、体に何らかの異常を生じているといわれています。

 中医学は、このバランスを正常に戻すことを第一の目的としており、必ずしも薬草や生薬を使わなければいけないということではありません。体調に合った食事を取るとともに、病気になる前の不調にいち早く気付いて、病気を遠ざけることが大切です。

|チェックシート|

中医学で体質タイプをチェックしよう

体質は症状から判定できます。健康な体づくりの目安として試してみましょう。
※点数は、1チェックにつき1点です。

A:気虚(ききょ)体質
  • 疲れやすい。
  • 風邪をひきやすい。
  • よく息切れがする。
  • 冷え性
  • 食が細い。
  • 胃もたれしやすい。
  • 朝なかなか起きられない。
  • 軟便・下痢をしやすい。
  • 頻尿・夜間尿
  • 舌は色は淡く大きく腫れて、縁に歯の形が見える。
B:血虚(けっきょ)体質
  • 血色が悪い。
  • つやがない。
  • めまいや立ちくらみがする。
  • 動悸がする。
  • 抜け毛や白髪が多い。
  • かすみ目、疲れ目がある。
  • 爪がもろい。
  • 皮膚がカサカサする。
  • 手足がしびれる、またはこむら返りが起こりやすい。
  • 舌は色が淡く小さい。
C:陰虚(いんきょ)体質
  • のぼせやすい。
  • 手のひらや足の裏がほてる。
  • 空せきが続く。
  • 目や肌が乾きやすい。
  • 口やのどが渇き、冷たいものを欲しがる。
  • 耳鳴りがする。
  • 腰から下に力が入らない。
  • 便が硬い、またはコロコロして出にくい。
  • 寝汗をかく。
  • 舌は色が赤くて表面に裂け目が多い、コケがほとんどない。
D:気滞(きたい)体質
  • 不安や憂うつになる。
  • イライラ、怒りっぽい。
  • 偏頭痛がよく起こる。
  • のどに物が詰まったような不快感がある。
  • 脇や腹が張ったように痛む。
  • ゲップやガスが多い。
  • 下痢と便秘を交互に繰り返す。
  • 生理の周期が不順、または生理の前に乳房や腹部が張る。
  • 眠れない、夢が多い。
  • 舌は両端が赤い、苔がある。
E:お血(おけつ)体質
  • 顔や唇の色が暗い。
  • 目の下にクマがある。
  • 手足が冷える。
  • しみ、そばかすが多い。
  • 肩こりや頭痛がひどい。
  • 不整脈がある、また胸が苦しい。
  • 慢性的な関節痛。
  • 生理痛がひどい、生理にレバーのような血痕が混じる。
  • 下肢の静脈瘤が目立つ。
  • 舌は色が紫っぽく、黒いシミのような斑点があるか舌下静脈が太い。
F:痰湿(たんしつ)体質
  • 肌が脂性、または吹き出物ができやすい。
  • 肥満、または水太り。
  • 血中コレステロール値、中性脂肪値、または体脂肪率が高い。
  • 体が重く、だるい。
  • いつも眠い。
  • めまいや吐き気がある。
  • たんが多い。
  • むくみやすい。
  • 口が粘る。
  • 舌の表面に厚くてべとべとしたコケが多い。

|チェックリストの見方|

 チェックリストの点数が多いほど、そのタイプの体質傾向を多く持っていると考えられます。ほとんどの人が複数のタイプを持っていますので、その場合は一番突出したタイプを中心に、ほかのタイプも併せ持つと判断します。該当するタイプの対策を取り入れ、体質の改善を目指しましょう。なお、体質はいつも同じとは限りません。季節や生活状況によって変化しますので、定期的に体質チェックを行うようにしましょう。

チェックリスト採点用円グラフ
グラフの採点例です

0〜2点 その体質の素因はありますが、注意して生活していれば大丈夫。予防として中医学を取り入れるとよいでしょう。
3〜5点 ほおっておくとその体質の症状が進む可能性があります。食生活の改善などを始めてみましょう。
6〜8点 ズバリその体質に該当します。食事や生活を見直すとともに、中医学の診断を受けてみましょう。
9〜10点 体の不調が出ているはずです。食事や生活の改善のほか、中医学と西洋医学の診断と治療が必要です。

|チェック結果|

虚症 〈 気・血・水が不足している状態です。〉

A:気虚(ききょ)タイプ
過労を避け、胃腸に負担をかけない生活を送りましょう 

 疲労感や倦怠感、冷えなどが出やすい。また、風邪をひきやすい、食欲不振、胃もたれ、軟便、下痢などの症状が出ることも。花粉症などのアレルギーにも注意。十分に睡眠を取り、なるべく過労を避ける。暴飲暴食で消化機能を低下させることも気虚の原因になる。

【おすすめの食材】

牛肉、鶏肉、うなぎ、鶏卵、えび、もち米、じゃがいも、山芋、かぼちゃ、玉ねぎ、にんにく、ねぎ、生姜、豆、納豆、きのこ、栗、りんご、ほうじ茶、紅茶、緑茶など

B:血虚(けっきょ)タイプ
血の不足を予防し、バランスよく何でも食べましょう 

 めまいや立ちくらみ、乾燥やかゆみなどの肌トラブル、白髪や抜け毛などの髪のトラブルが多くなり、爪ももろくなる。生理不順、不妊症など婦人科系のトラブルも起きやすい。不規則な食習慣や無理なダイエット、出産後や長く内臓出血が続いている場合などは注意が必要。

【おすすめの食材】

豚肉、うずら卵、黒米・黒豆・プルーンなどの黒色の食材、人参・トマト・なつめなどの赤色の食材、かき・レバー・ほうれん草などの補血食材、ほうじ茶、紅茶など

C:陰虚(いんきょ)タイプ
胃腸を丈夫にし、潤いを補給する食生活を心がけましょう 

 水分が不足している状態。体に潤いがなくなり、余計な熱が生じ、のぼせやすくなる。更年期は陰虚に傾きやすい(のぼせ、ほてり、めまい、耳鳴り、寝汗、生理不順などの更年期症状は陰虚の症状と似ている)。心身ともに過労気味、糖尿病、加齢が原因となることも。

【おすすめの食材】

梨、柿、ゆり根、白きくらげ、ごま、豚肉、鴨肉、鶏肉、すっぽん、はまぐり、あわび、黒米、豆乳、豆腐、れんこん、きゅうり、トマト、ライチ、レモン、メロン、ミント茶、緑茶など

実症 〈 気・血・水の巡りが悪い状態です。〉

D:気滞(きたい)タイプ
香りの良い食材を摂取しましょう 

 気の巡りが悪い状態。自律神経のコントロールがうまくいかず、精神的に不安定。イライラ、怒りっぽい、憂うつ、不安、落ち込みやすいなどの症状が出やすい。できるだけストレス過多の生活を避ける。春は精神症状を悪化させやすい季節なので特に注意が必要。

【おすすめの食材】

セロリ、三つ葉、春菊、シソ、レバー、いか、あさり、しじみ、発芽玄米、ゆり根、にがうり、クコの実、菊花、柑橘類、ミント茶、ジャスミン茶、ラベンダー茶など

E:お血(おけつ)タイプ
冷えやストレスを寄せ付けないようにしましょう 

 皮膚、関節、体の末端に栄養が運ばれず、新陳代謝が低下。顔、唇、歯茎の色が黒く、シミ、そばかすが多い。肩こり、関節痛、頭痛があり、子宮内膜症、子宮筋腫になりやすい。ストレスや冷えはお血を招く直接の原因となるので、できるだけ血の巡りを良くする工夫が必要。

【おすすめの食材】

青魚(いわし、さんまなど)、玉ねぎ、にんにく、らっきょう、紅花、サフラン、どじょう、玄米、にら、ねぎ、生姜、黒きくらげ、シナモン、黒酢、桃、ウコン茶、バラ茶など

F:痰湿(たんしつ)タイプ
体内の余分な水分を追い出しましょう 

 新陳代謝が悪く、水がたまりやすい。ニキビ、吹き出物、痰、おりものなどが増える。肥満または水太り、だるさ、吐き気、めまい、むくみがある。高脂血症、糖尿病にもなりやすい。不摂生な食生活や過食はもちろん、油っこい食事や甘いものも過度に摂取しない。

【おすすめの食材】

玄米、はとむぎ、小豆、海藻、きのこ、たけのこ、根菜(ごぼう、だいこんなど)、アスパラガス、かぼちゃ、こんにゃく、緑豆、緑豆春雨、バナナ、さんざし、ウーロン茶、プーアール茶など

タイプ別に見る体のトラブル

 気が不足すると疲れやすくなり、血液の流れも悪くなります。これを「気虚(ききょ)」といいます。

 気の流れが悪くなると、内臓の機能も停滞し、筋肉や腱が張った感じになります。これを「気滞(きたい)」といい、イライラの原因にもなります。

 また、血の不足はめまいや立ちくらみ、肌荒れ、不眠症などを引き起こします。これを「血虚(けっきょ)」といいます。

 血の流れが滞ると、血液がドロドロの状態になり、肩こり、頭痛、痔、ひどくなると狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こします。女性の月経痛や生理不順、子宮筋腫などもそれに当たります。これを「お血(おけつ)」といいます。

 加齢や疲れで体液が少なくなると、体が乾燥したり、ほてりを生じることがあります。これを「陰虚(いんきょ)」といいます。

 反対に、水分が過剰になると、体が重くなり、むくみや尿量などが増え、汗を大量にかいたりします。これを「痰湿(たんしつ)」といいます。

 上に挙げるチェック項目を参考に、自分はどのタイプに当てはまるか確認してみましょう。諸症状の漢方薬についてはあさひ薬局までご相談ください。

変化に応じた食生活で症状の悪化をブロックしよう

 春から夏にかけての季節の変わり目は、新生活の疲れが出てきたり、五月病に悩まされたりと、さまざまなトラブルに見舞われる時期でもあります。心身の異変に気が付いたら、早めの対処で生活のリズムを取り戻しましょう。

目のかすみ

クコの実 長時間パソコンやテレビの画面を見ることは視力低下やドライアイの原因になります。中医学では「肝は目を司る」とされているので、目のトラブルには肝機能の働きを整えるレバーや、目の疲れを解消するクコの実などがおすすめです。

耳鳴り・めまい

青魚 血液や水の代謝が悪いと耳鳴りやめまいが起こりやすくなります。中医学では「肝」と「腎」の働きを調整します。肝の働きを高めるかきやしじみ、腎の働きを助けるうなぎ、どじょう、すっぽん、血液の流れを良くする青魚もおすすめです。

不 眠

ラベンダー なかなか寝付けない。眠りが浅い。こんな症状が慢性的に続く場合は、夜更かしや運動不足、生活の乱れ、ストレスを解消するよう心がけましょう。中医学では、精神を安定させる竜眼肉、カモミール、ラベンダーなどが良いとされています。

のぼせ・冷え

大豆 のぼせや冷えは更年期障害の一つ。中医学では、陰虚やお血タイプの人に多く見られます。のぼせには体の熱を冷まし、潤いを補給する貝類や香味野菜が最適。大豆に含まれるイソフラボンも、女性ホルモンと同じ働きをするのでおすすめです。

肩こり・頭痛

柑橘類のフルーツ 肩こりと偏頭痛は「血」や「気」の滞りで起こることがあります。冷気にさらされていないか、姿勢が悪くなっていないかに気を付け、肝機能を高める食事を取りましょう。ストレスからくる場合は、香味野菜や柑橘類も取ると良いでしょう。

風 邪

生姜 風邪の原因のほとんどはウイルスですが、過労などで体力が落ち、抵抗力がなくなっている場合はこじらせやすくなります。もしひいてしまったら、血行を良くし、体を温める生姜、筋肉の緊張をほぐすにはくずを摂取すると良いでしょう。

★ご相談により、商品の地方発送も承っております。

※漢方薬は種類も様々。症状に合わせた処方が必要なので、必ずご相談の上でお求めください。

ご注文はフリーダイヤル 0120-204777 へ。

受付時間:平日 8:30〜19:30/日・祝 9:30〜16:30(第2・第3日曜休み)

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