あさひ薬局の漢方で健康家族

体の弱い所が狙われる!ストレスが招く体の不調

〈2008年 7月1日号〉

 気分が滅入るだけでなく、頭痛や胃腸障害などの不調も招くストレス。
できれば避けたいものですが、誰もが多かれ少なかれ、日常生活でストレスを感じています。夏は特に、暑さや湿気など、環境からのストレスを受けやすい季節。
 個々の体質に合わせた中医学の養生法で、ストレスに負けない体をつくりましょう。

 

重いストレスは生活習慣病を招くことも

 ストレスの原因には、病気やけがなどの身体的なものから、家族や親しい人の死、仕事や会社での責任など、精神的なものも多く含まれます。「悲しい」「嫌だ」などのマイナスの感情はもちろん、結婚や進学、就職など、本来うれしいはずのできごとも、場合によってはストレスとなります。

 ストレスが長引いたり、強いストレスにさらされることで、体にはさまざまな不調が現れます。特に、頭が痛くなりやすい、胃腸が弱い、肩が凝りやすいといった、もともと弱い部分がある場合は、そこを中心に症状が出る傾向があります。

 また、ときには糖尿病、高血圧などの生活習慣病やアトピー性疾患、消化性胃かいようや気管支炎などにもつながる恐れがあるため、軽視はできません。

中医学にみるストレスのタイプ

※同時に複数の症状を併せ持つこともあります。

  症 状 養生法 食養生
ストレスの蓄積

・イライラする、怒りっぽい

・ため息をつくことが多い

・胸や脇に張ったような不快感がある

・ガスやげっぷが多い

・アロマセラピーなど、香りを利用してリラックスする。柑橘系が最適

・絵を描く、楽器を弾くなど、好きなことに集中する

・シソや三つ葉、クレソンなど、香りのある食べ物を料理に使う

・おすすめの生薬は柴胡(さいこ)、香附子(こうぶし)、木香(もっこう)、陳皮(ちんぴ)、枳殻(きこく)

・のぼせやすい

・目や顔が赤い

・口が渇きやすい

・気持ちが落ち着かず眠れない

・めまい、偏頭痛がある

・仕事や家事などでは、根をつめすぎず、一定のペースを保つ

・目を酷使しない

・活発になり過ぎた「肝」を鎮めてくれるセロリやトマトなど、体を冷ます「陰」の食べ物を取り入れる

・おすすめの生薬は骨(りゅうこつ)、牡蛎(ぼれい)

体力・抵抗力の低下

・疲れやすく、すぐ息切れする

・やる気が出ない

・食欲不振

・食後におなかが張る

・汗をかきやすい

・動くと症状が悪化する

・毎日最低8時間は寝るようにする

・激しい運動、過労を避ける

・朝食を必ず取る。穀物、イモ類、豆類などの主食を欠かさない

・おすすめの生薬はシベリア人参(にんじん)、百朮(びゃくじゅつ)、黄耆(おうぎ)

・めまい、立ちくらみが多い

・顔色が白く肌のつやがない

・不眠、動悸

・手足が冷たく、しびれる

・生理不順

・パソコン、ワープロの使い過ぎや夜更かしを避ける

・体を冷やさない

・ナツメ、プルーン、ブルーベリー、イチジク、ナッツ類、レバー、ニラなど「血」を補う食材を取る

・おすすめの生薬は当帰(とうき)、枸杞子(くこし)、竜眼肉(りゅうがんにく)

・口が渇く

・のぼせやすく、手足がほてる

・寝汗をかく

・不眠症

・肌が乾燥する

・からせきが出る

・小まめに水分を補給する

・夜更かし、アルコールやたばこ、辛いものを控える

・スイカや梨などの果物、レンコン、白キクラゲなどを利用

・おすすめの生薬は西洋人参、麦門冬(ばくもんとう)

「血」・痰の滞り

・頭痛、肩こり

・顔色がくすんでいる

・胸が痛い

・血管が浮き出ている

・手足の末端が冷たい

・夜になると症状が悪化する

・適度な運動で血行を促進する

・冷房の効いた部屋で長時間過ごさない

・冷たいものの取り過ぎを控え、タマネギ、ショウガ、ニンニクなど「血」の巡りを改善するものを取る

・おすすめの生薬は丹参(たんじん)、川きゅう(せんきゅう)、田七人参(でんしちにんじん)

・頭が重い ・不眠症

・ぜんそく ・痰が多い

・胸焼けがある

・むくみやすい

・天気が悪いと症状が悪化する

・ウオーキングやダンベル体操などで、ひと汗かくくらいの運動を続ける

・利尿作用のあるトウガンや、昆布などの海草、シジミ、白菜などをたっぷり取る

・おすすめの生薬は半夏(はんげ)、竹茹(ちくじょ)、沙棘(さーじ)

「気」の流れを乱す「七情」

 中国の漢方医学(中医学)では、人間の体は「気」「血(けつ)」「津液(しんえき=水分・潤い)」が互いにバランスを取り、健康な状態を保っているとされています。また、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚といった人間の情緒変化は「七情」と呼ばれます。これらは人間にとって必要なものですが、一つの感情だけが強すぎたり、長い期間とらわれ過ぎると、「気」「血」「津液」のバランスが崩れて病気を引き起こしたり、病気からの回復が遅れると考えられています。

 感情の変化がストレスとなり、体内を巡る「気」の働きが乱れると、まず胃腸の働きに影響が出ます。胃腸の機能が低下すると、十分な栄養を吸収できなくなり、ますますストレスに対する抵抗力が弱まることに。

 「体調がおかしい」と感じたら、ゆっくり休む、時間を見つけて趣味を楽しむなど、早めに対処することが大切です。

七情が「気」と臓器に与える影響
七臓のイラスト 肺:悲しみ・憂鬱、気が消える→意気消沈など 心:喜び、気がゆるむ→集中できない
肝:怒り、気が上昇する→興奮・目が充血する、おう吐・頭痛・意識不明 脾(胃腸):過度の思慮、気を結ぶ→やる気が出ない、食欲不振・消化不良
腎:驚き、気が乱れる→どうしていいか分からなくなる 腎:恐れ、気がおりる→二便失禁など

胃腸をいたわりつつ、弱い部分を鍛えよう

 ストレスを受けた胃腸の働きを回復させるには、唐辛子や山椒などの辛味は避け、セロリ、春菊といった香りのよい食べ物を積極的に取りましょう。中医学では、古くから陳皮(ちんぴ)や菊花(きくか)などを利用し、病気を未然に防いできました。忙しさに追われる現代では、食事でも便利さが優先しがちです。ストレスを病気に結びつけないためにも、左の表を参考に、改めて食事内容を見直してみましょう。

 食事とともに、規則正しい生活のリズムを整え、自分の弱い部分を鍛えることが大切です。

野菜を使い分けて、賢くストレス予防

 ストレスに負けない体をつくるには、がむしゃらに食べるのではなく、食欲不振やだるさなど、症状によって食材を使い分け、効率よく栄養を補給することが近道です。

 夏と冬の気温差が大きく、厳しい環境で知られる隣国・ロシアでは、古くから身近な植物を健康の維持に役立ててきました。カミツレやスズランなどのハーブ類も利用されますが、ロシアの人々にとって、四季を通じて身近にあるのがシラカバです。サウナでは枝で体をたたき新陳代謝を活発にし、樹液をむくみ取りに使うほか、芽や若葉、茸など、各部分の性質を生かした利用法が定着しています。また、マイナス40度を超えるサハリンなどの極東地域では、体の冷えを防ぎ、病気やストレスへの抵抗力を高めるため、ウコギ科の植物を煎じて飲む習慣があります。

オクラとスイカ すぐにまねはできませんが、岩手にいても、季節の野菜を取り入れ、体調管理に役立てることは可能です。たとえば、だるい時にはオクラや長芋などのネバネバしたもの、暑くてのぼせる場合は余分な水分を出すセロリやモヤシ、スイカを取り入れるなど。それぞれの性質を有効利用し、夏のストレスを予防しましょう。

※症状が改善されない場合は、専門の医療機関に相談しましょう。

★ご相談により、商品の地方発送も承っております。

※漢方薬は種類も様々。症状に合わせた処方が必要なので、必ずご相談の上でお求めください。

ご注文はフリーダイヤル 0120-204777 へ。

受付時間:平日 8:30〜19:30/日・祝 9:30〜16:30(第2・第3日曜休み)

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