あさひ薬局の漢方で健康家族

【特別編】秋から冬に向けて呼吸器系と胃腸を鍛えよう!

〈2008年 10月1日号〉

 暑くて長い夏が終わり、体に残った疲れを実感している人も多いのではないでしょうか。気温が下がり、空気が乾燥する秋は、のどや鼻などの呼吸器系と、デリケートな胃腸のトラブルに気をつけたい季節。中国の漢方医学(中医学)の考え方を取り入れ、冬に備えてエネルギーを蓄えましょう。

 

秋は「肺」が乾きやすい季節

 中医学では、秋は乾燥が人間の体に悪影響を与える「燥邪(そうじゃ)」の季節とされ、そのダメージに最も弱い臓器が「肺」だといわれています。中医学における「肺」には、鼻やのど、気管支、皮膚なども含まれ、呼吸だけでなく、体液や体温の調節、免疫機能などの一部も担っています。また、皮膚表面に衛気(えき)というエネルギーを張り巡らせ、体を細菌やウイルスなどから守るのも重要な働きの一つです。
 通常「肺」は体液や血液で潤いを保っていますが、ストレスや過労などで機能が低下すると衛気も弱まり、「燥邪」や風邪の元となる「風邪(ふうじゃ)」の影響を受けやすくなります。衛気が不足し続けると、わずかな気温の変化でくしゃみや鼻水といったアレルギー症状が出るほか、風邪や気管支炎も治りにくくなるので、早めの対応が肝心です。

「肺」「腎」「脾」の連携が重要

 秋から春先までの時期は、アレルギー性のぜんそくに悩む人が増える季節として知られています。中医学には「肺は呼気(こき)をつかさどり、腎は納気(のうき)をつかさどる」という言葉があり、呼吸は「肺」と「腎」の共同作業と考えられています。しかし、体力の低下などで「腎」が弱まると、取り入れた吸気と吐き出す呼気が体内で停滞。ここに痰(たん)が生じ、呼吸が苦しくなるのがぜんそくの原因といわれています。「腎」には、ほかに体全体を温める「命門(めいもん)の火」という働きがあり、衰えると、冷えや免疫力の低下を招くので注意が必要です。
 「腎」とともに、「肺」に大きな影響を与える臓器としては、消化機能をつかさどる「脾」が挙げられます。「脾」と「肺」は親子のような関係で、「脾」に異常があると「肺」も健全な状態ではいられません。
 せきやぜんそくは「肺」の症状ですが、その原因は「腎」や「脾」など、ほかの臓器とも深く関わっています。まずは自分の体質をとらえ、抵抗力の落ちやすい冬に備えましょう。

呼吸器に気をつけたいのはこのタイプ

  腎陽虚(じんようきょ) 衛気(えき)不足
主な特徴
  • ぜんそくなど、アレルギーの症状がある
  • 寒がりで冷えが強い
  • 体力がない
  • 頭痛、腰痛、膝痛がある
  • 耳鳴りやめまいがある
  • 目がかすむ
  • 抜け毛が多い
  • 風邪を引きやすい
  • じんましんが出やすい
  • 息切れしやすい
  • 冷房に弱い
  • 汗をかきやすい
  • 花粉症
生活

「腎」の体を温める作用が弱く、特に手足が冷えています。体の中心となる腰を温め、小まめに体を動かしましょう。

エネルギーが不足し、体温調節や免疫機能が弱っています。激しい運動は避け、汗をかいたら早めに水分を補いましょう。

食事

冷たい飲み物や果物の摂り過ぎを避け、玄米や根菜、小豆などで体を温めると効果的。漢方では双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)、冬虫夏草(とうちゅうかそう)など。

冷たい飲み物や果物の摂り過ぎを避け、玄米や根菜、小豆などで体を温めると効果的。漢方では双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)、冬虫夏草(とうちゅうかそう)など。

ストレスからくる胃腸のトラブルに要注意

一般に、日本人は諸外国に比べ、幅広い食材を食べる民族として知られています。しかし、比較的胃腸が弱いという特徴もあり、胃炎や便秘、下痢などの問題を抱えている人も少なくありません。
 過度の緊張が続いたり、精神的なストレスによってもたらされる胃酸過多や胸やけ、げっぷ、胃の痛みなどは、ひどくなると胃潰瘍(かいよう)や十二指腸潰瘍などにつながる恐れもあるので、注意が必要です。ストレスからくる胃腸障害は、一度治っても再発しやすいのが特徴。心配ごとや問題が起きても、うまく気分転換するなど、日ごろから気をつけることが大切です。
 また、水分の代謝がうまくいかず、余計な水分がたまる「痰湿(たんしつ)」や、「血」の不足が便秘をもたらす「血虚(けっきょ)」、運動不足や「肺」の機能低下により腸のぜん動運動が悪くなるなど、食べ物の代謝には「胃」だけでなく「肺」「脾」「腎」など多くの臓器が関わっています。
 一つの症状だけで判断せず、自分の生活をさまざまな方面から見直し、不調の原因をつかむようにしましょう。

胃腸のトラブルで見つけるあなたの体質

 A〜Dの中で、当てはまる項目が多いのがあなたの体質です。
 一人の人が複数の体質を併せ持つ場合もあります。

  A B C D
主な胃腸の症状は?
  • 便秘気味
  • 出てもウサギの糞のようにコロコロしている
  • 便秘
  • 下痢
  • 胃もたれ
  • 便秘
  • げっぷやおならがよく出る
  • 下痢
  • 便が軟らかい
ほかの症状は?
  • めまい
  • 立ちくらみ
  • 生理不順
  • 目の疲れ
  • 体力がない
  • 風邪を引きやすい
  • 寒さに弱い
  • ストレスがたまりやすい
  • 生理不順
  • 高血圧
  • だるさ
  • むくみ
  • めまい
  • 吐き気
.
  • 顔色が悪い
  • シワやシミができやすい
  • 乾燥肌
  • 顔色が青白い
  • 舌が厚くはれぼったい
  • シミが出やすい
  • 混合肌
  • ニキビ
  • 水太り
  • 湿疹
  • 髪の毛のべたつき
好きな食べ物は?
  • 冷たい物
  • 脂っぽい物
  • チョコレート
  • 唐辛子
  • わさび
  • 生もの
  • 脂っぽい物
  • 刺激の強い食材
  • 味の濃い物
  • 辛い物
  • イモ類
  • 豆類
  • 肉類
  • 卵黄
  • 炭酸飲料
  • 冷たい飲み物
体質診断

Aが多かったあなたは、

血が不足している血虚
(けっきょ)

Bが多かったあなたは、

「気」が足りない気虚

(ききょ)

Cが多かったあなたは、

「気」の流れが悪い気滞
(きたい)

Dが多かったあなたは、

「水」がたまった痰湿
(たんしつ)

生活アドバイス

「血」が不足した状態。ナツメやプルーン、黒豆などで「血」を補い、夜更かしを避けましょう。漢方では婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、帰脾湯(きひとう)など。

バランスのとれた朝食をしっかり摂ること。マイタケやシイタケなどのキノコ類がおすすめです。漢方では補中益気丸(ほちゅうえっきがん)など。

ゆっくり深呼吸したり、アロマテラピーなどでリラックスすると効果的。パセリやシソなど、香りのある食べ物を取り入れましょう。漢方では開気丸(かいきがん)など。

運動で汗をかき、新陳代謝を促しましょう。食べ物は玄米、ハトムギ、海草類など。漢方は 桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、五 散(ごれいさん)など。

※症状が改善されない場合は、専門の医療機関に相談しましょう。

★ご相談により、商品の地方発送も承っております。

※漢方薬は種類も様々。症状に合わせた処方が必要なので、必ずご相談の上でお求めください。

ご注文はフリーダイヤル 0120-204777 へ。

受付時間:平日 8:30〜19:30/日・祝 9:30〜16:30(第2・第3日曜休み)

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