あさひ薬局の漢方で健康家族

食生活を見直して、心と体のバランスをとろう

〈2007年 3月1日号 特集記事/取材協力:あさひ薬局〉

 季節の変わり目になると風邪をひいたり、頭痛がひどくなったり。病気ではないけど体調が悪い状態は、誰もが一度は経験しているのでは? 健康は普段の心がけが大切ですが、気軽に続けられる体調管理法として、まず食生活に気を配ってみてはいかがでしょう。

春に起こりやすいさまざまなトラブル

 季節が人に与える影響はさまざまですが、三月から四月にかけては、もともと体調を崩しやすい時期。なぜ特にこの季節に、花粉症などのアレルギー症状やストレスに悩む人が多くなるのでしょう?

 春は冬が終わって草木が伸び、気温も上がって開放的になる季節です。しかし、心は目覚めようとあせっても、体はまだ冬の状態で眠っているとも考えられます。

 これに四月は新たな環境やルールという外からのプレッシャーも加わります。この不一致が原因となり、もともと均衡を保っていた心と体のバランスが崩れるという説もあります。人によりますが、倦怠感やイライラ、疲れ目などの不調を招くことが多いようです。

体の声に耳を澄まそう

 季節に応じた対処法で心身のバランスを保つには、何に気をつければいいのでしょうか? 体調管理の基本は、普段の生活や食事にこそあるといわれます。

 いつも同じような食べ物ばかりで、味付けが偏りがちになってはいませんか?食べることは、体に直接栄養を取り入れ、体をつくり維持するために欠かせないものです。毎日どのような食事をしているのかを把握し、自分に必要なものを選び取れるように少しずつ改善する意識を持つことから、体調管理は始まります。
 必要な食べ物を見極めるには、体質を知り、体調の変化を見逃さないことが大切です。本来の調子のいい状態はもちろん、体調が崩れた時の体の傾向を知っておくと、より効果的な対処法や食べ物を選ぶことができます。

 自分の体質が分からないと、気付かないうちに体質に合わない食べ物をとってしまい、余計に症状を悪化させてしまうことも。自分の体質を的確につかむためには、中国に古くから伝わる東洋医学の考え方を参考にするのも一つの方法です。東洋医学では、人それぞれの体質をさまざまな観点から分類しています。中でも分かりやすいものの一つが、冷える体質とほてる体質に大別する方法(上のチェック表参照)。

 自分の体質をつかみ、体からのサインに逆らわない食生活を送ることが、病気を未然に防ぐことにつながります。

 

東洋医学に学ぶ!「五味五色」対応表

自分に合った食べ物で体を守る

 自分の体質が分かったら、次に知りたいのが気になる症状に合った食べ物。実際には、どんな食べ物を選べばよいのでしょう。その参考になるのが、東洋医学の「五味五色」の考え方です。

 東洋医学では、人間の心と体を自然の一部ととらえています。自然のパワーを宿した食べ物をとることで、体質ごとに起こりやすいトラブルを回避するのです。
 中国では、食べ物を「苦い」「酸っぱい」「鹹(しおから)い」「辛い」「甘い」の「五味」と「赤」「緑」「黒」「白」「黄」の「五色」に基づいて分類し、これを目安として体調管理や体質改善に役立ててきました。

 東洋医学での『肝』は、肝臓そのものはもちろん、必要な血液を貯蔵し自律神経系、運動神経系に関係する働き自体も指しています。この『肝』が弱まるとうつや肩こり、不眠などの症状を引き起こしやすくなります。このような時には、気分をリフレッシュさせるレモンなどのかんきつ類や、エネルギーの放出を防ぐ酢など、『酸』・『緑』の食べ物で弱っている部分を養うと、心と体のバランスを無理なく保つことができます。

 「五味五色」はそれぞれの食べ物の味と色、作用が結びついているので覚えやすく、普段の食生活に取り入れやすいのが特徴です。弱い部分を鍛える食べ物がはっきりすれば、「今日は目の下のくまが気になるから、サラダにセロリを入れてみよう」など、その日の症状に対応できるようになっていきます。

 ほかにも、食べ物を「温熱性(体を温める性質)」「涼寒性(体を冷やす性質)」そのどちらでもない「平性」の三つの性質に分ける考え方があり、前頁で紹介した冷える・ほてる体質と対応しています。「五味五色」とこの考え方を併せて食生活に取り入れれば、より症状に即した食べ物を選ぶことができます。難しく考えず、まずは自分に必要な食べ物を色のグループで覚えて、少しずつ食生活に加えてみてはいかがでしょう。

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